Adobe After Effects 59
After Effectsにはコンポジションやレイヤーにマーカーを打つ機能があります。
このマーカーを使いこなせるようになると非常に便利で、かなりの作業効率化に繋がります。
この記事の最後には『マーカーと組み合わせてコピペで使える超便利なエクスプレッション』も紹介しているので、ぜひ最後まで読んでいただければ幸いです。
*マーカーの基本と実用的な使い方について動画を作りました⬇︎⬇︎
マーカーの基本
After Effectsで設定できるマーカーの基本について順を追って解説をしていきます。
After Effectsで使用できるマーカーはコンポジションへ打つことができる『コンポジションマーカー』とレイヤーに直接打つことができる『レイヤーマーカー』があります。
上部メニューからレイヤー➡︎マーカーを選択すると

時間インジケーターの位置にマーカーを打つことができます。
何も選択しない状態でマーカーを打つとコンポジションへ打つことができます。

レイヤーを選択した状態でマーカーを打つとレイヤーへマーカーを打つことができます。
マーカーのショートカットキーはWindowsの場合は*(テンキー)、Macの場合はcontrol+ 8で時間インジケーターの位置にマーカーを打つことができます。

shift+数字 0〜 9で数字入りのコンポジションマーカーを打つことができます。

タイムラインの右側にあるマーカーアイコンをクリックすることで時間イジケーターの位置へマーカーを打つ、もしくはマーカーアイコンをタイムライン上へ左にドラックすることで打つこともできます。
しかし、この方法でマーカーを打てるのはコンポジションマーカーだけになり、コメントも数字が順番で入力された状態となります。

マーカーを消したい時にはマーカーにカーソルを合わせた状態でCtrl or command を押すと、ハサミのマークが表示されるのでクリックすると消すことができます。

マーカーは設定画面で時間の指定やテキストの表示、色を変更したりすることができます。
設定画面を開くにはマーカーをダブルクリックで直接設定画面を開く

もしくは右クリックメニュー(Macはcontrol+クリック)から設定を選択することでマーカーの設定画面を開くことができます。

マーカーの設定画面では時間を入力して指定することで、指定した時間にマーカーを打つことができます。

デュレーションの設定はマーカーに物差しのような尺度を指定できる機能です。デュレーションを指定することでマーカーの設定時間から指定時間分の尺度表示ができます。

デュレーション設定はマーカーをalt or optionを押しながらドラックすることで設定することもできます。
このマーカーのデュレーション設定を使うことでマーカーを複数打つ必要がなくなりますし、簡易的に設定した尺度を測りながら編集作業ができるので非常に便利です。

マーカー設定のコメント欄へテキストを入力するとマーカーへ表示されます。

ラベルのカラーを選択することで設定したそれぞれのマーカーへ16種類の色をつけることができます。

『マーカーをロック』を選択するとマーカーがロックされるので、ロックを解除しない限りは間違って動かしたり、設定内容を変更したりできなくなるので、頻繁に編集する編集点のマーカーはロックをかけておくと安心です。

マーカーの便利な使い方
マーカーには設定次第で色々と便利な使い方がありますので、簡単で実用的な使い方をいくつか紹介しておきます。
マーカーを打った地点をショートカットJとKで素早く移動することができます。
Jで左側のマーカーへ移動、Kで右側のマーカーへ時間インジケーターを移動することができます。繰り返し作業をする編集点へマーカーを打っておけば、一々確認して移動する手間が省けるので非常に便利です。
*キーフレームをタイムラインへ表示している場合はキーフレーム地点も経由し
ます。

マーカーで設定した情報を書き出し時に追加することができます。これは仕事の引継ぎをする際や、詳細の説明を省く際に非常に便利です。
例えばマーカーを設定した状態で⬇︎⬇︎

上部メニューのコンポジション➡︎レンダーキューに追加➡︎ロスレス圧縮をクリック➡︎ 出力モジュール設定ダイアログボックスの『ソースのXMP メタデータを含める』にチェックを入れて書き出します。

再度書き出したファイルをAfter Effectsへ読み込むと、マーカー情報が引き継がれています。
*ラベルカラーの情報は引き継がれませんので注意。

マークとエクスプレッションを組み合わせると便利な使い方ができます。その1例を紹介します。
まずテキストモーションを作っていきます。まずテキストツールでテキストを作成します。

エフェクト&アニメーションプリセットからText➡︎3Dテキスト➡︎3D基本(Z位置タイプオン)を適用します。
*テキストに動きを出せれば何でも構いませんd( ̄  ̄)


次にエフェクト&アニメーションプリセットからText➡︎Animate Out➡︎フェードアウト(文字)を適用します。
*テキストに動きを出せれば何でも構いませんd( ̄  ̄)

適用した2つのプリセットのキーフレームをお好みで調整して程よくタイミングを合わせてください。

このような感じになりました⬇︎⬇︎
次にレイヤーを選択して右クリック(Macはcontrol+クリック)でメニューからプリコンポーズを選択します。
プリコンポーズしておくことで、後からテキストを変えるだけで別のテキストアニメーションを作成できるテンプレートとして利用できます。


次に映像がスタートしてからテキストが全て表示された時点にレイヤーマーカーを打ち、マーカーテキストへ『start』と入力して目印をつけます。
*マーカーラベルはお好みで^^

次にテキストがフェードで消え始める時点にマーカーを打ち、マーカーテキストへ『end』と入力して目印をつけます。
*マーカーラベルはお好みで^^


プリコンポーズしたコンポジションを選択した状態で右クリック(Macはcontrol+ クリック)で時間➡︎タイムリマップ使用可能を適用します。


2つのマーカーと同位置へ左側にある🔷を押して、それぞれにタイムリマップのキーフレームを打ちます。
*マーカーとキーフレームの位置は必ずぴったりと合わせて下さい。

次にタイムリマップのストップウォッチボタンをalt or optionを押しながらクリックするとタイムラインにエクスプレッションの入力画面が開きます。

エクスプレッションを入力します。⬇︎⬇︎コピペして下さい。
T=thisLayer;
if((T.marker.numKeys>1)&&(numKeys>3)){
sIn=key(2).time-key(1).time;
sOut=key(4).time-key(3).time;
eIn=T.marker.key(1).time;
eOut=T.marker.key(2).time;
if(time<T.marker.key(2).time)
linear(time,eIn-sIn,eIn,key(1).value,key(2).value)
else
linear(time,eOut,eOut+sOut,key(3).value,key(4).value);
}else
value;

これでstratとendのマーカーをそれぞれ左右に動かすだけで、テキストアニメーションの開始点と終了点を調整できて、テキストを変更するだけで流用できるテンプレートができました。

実際に今回解説に使用した.aepを配布しますので分からない方は参考にして下さい。
以上、随時情報を追加していきますので、ぜひまたみに来てください٩( ‘ω’ )و
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