Adobe Premiere Pro CC 04
目次
『ワープスタビライザー』のエフェクト設定解説
Adobe Premiere Proのビデオエフェクト『ワープスタビライザー』のエフェクト設定項目を1つずつ解説していきます。
*Adobe Premiere Pro『ワープスタビライザー』エフェクトを適用するまでの手順を解説した記事はこちら⬇︎⬇︎(初心者向け)

ワープスタビライザーエフェクト設定
ワープスタビライザーを適用すると自動でスタビライズされますが、エフェクトコントロールパネルで設定を調整することで、より映像素材に合ったスタビライズをかけることができるようになります。ここではワープスタビライザーエフェクトを適用した際にエフェクトコントロールパネルで調整できる項目を1つずつ解説していきます。
スタビライズ
ワープスタビライザーのスタビライズ設定について解説していきます。
デフォルトでは『滑らかなモーション』となっています。
今回使用している素材のようにカメラが左右上下に移動して撮影している映像の場合には『滑らかなモーション』へ設定します。
三脚や自撮りなど撮影画面をほぼ動かさない状態で撮影した場合のブレを補正したい場合には『モーションなし』を設定します。

結果で『滑らかなモーション』を設定している場合に、モーション補正の滑らかさを調整することができます。
デフォルトでは50%に設定されていますが、基本的には10〜20%で十分な補正効果が得られます。
%を上げるとより滑らかになるのですが、ブレの程度や画質によって%を上げすぎると画質がグネっと不自然に縒れたりするので、プレビューを見ながら%を調整してください。

デフォルトでは『サブスペースワープ』となっています。
スタビライズは位置やスケール、回転、遠近など各要素をそれぞれ分析し、それぞれをスタビライズすることで滑らかなモーションへと各要素を補間をしています。
補間方法の設定はその分析し補間される要素を『位置』『位置、スケール、回転』『遠近』『サブスペースワープ』から選択することができ、『サブスペースワープ』は分析できる全ての要素を分析・補間し、スタビライズをかける設定になります。
この設定はほぼ変更することはありません。

スケール保持は補間方法でスケールに補間が適用される『位置、スケール、回転』『遠近』『サブススペースワープ』設定時に適用することができます。
これは、スケールを補間する際には通常(チェックなし)スケールを大きくしたり小さくすることで微調整をし、滑らかなスタビライズを行っているのですが、スケールを保持にチェックを入れると、スケールの調整はされないままスタビライズされる設定となります。
この設定はほぼ変更することはありません。

境界線
ワープスタビライザーのスタビライズ設定について解説していきます。
フレームは映像をスタビライズする際に、余分なエッジ部分を自動で切り抜いたり、自動スケール調整やエッジ合成することでフレーム(表示サイズ)となるエッジ部分をどのように自動調整するかを設定できます。

『スタビライズのみ』の設定はエッジの部分は切り抜きや合成などの調整が行われずに、そのまま表示されてしまうので写真⬇︎⬇︎ように隙間ができます。

『スタビライズ、切り抜き』はスタビライズされた映像の余分なエッジ部分を全て切り抜く設定になります。スタビライズされたエッジ幅のスケールは自動で切り抜かれるため、写真⬇︎⬇︎のようにエッジが自動でクロップされます。

デフォルトで設定されている『スタビライズ、切り抜き、自動スケール』は、『スタビライズ、切り抜き』でクロップされていたエッジ部分を自動でスケール調整し埋めてくれます。
フレームは通常この設定しか使用しません。

『スタビライズ、エッジの合成』は、スタビライズされた映像の余分なエッジ幅を合成する設定になります。
かなり時間がかかりますし、あまり上手く合成されません…

自動スケールはフレームの『スタビライズ、切り抜き、自動スケール』を設定すると調整することができます。
自動スケール右に表示されている103.7%は、フレーム設定の『スタビライズ、切り抜き、自動スケール』でスタビライズされた現在のフレームは、スケールが103.7%自動拡大調整された状態であることを示しています。

『最大スケール』は、エッジ部分が切り抜かれ、自動でスケール調整して補間する際に、最大何%までスケール調整を可能にするか設定できます。150%以上もスケール幅を調整・補間しないといけないブレは補正対象にはならないかと思いますので、デフォルトの150%のままで十分かと思います。

『アクションセーフマージン』はエッジの切り抜きを調整できる設定になります。


『追加スケール』は現表示サイズを100%として、スケールの拡大・縮小調整ができます。



詳細
ワープスタビライザーの詳細設定について解説していきます。
詳細分析は通常の分析よりも時間はかかりますが、分析要素である位置、スケール、回転、遠近などの詳細な分析ができるので、より細かいスタビライズを適用することができます。
ただ時間はかかる割りに通常の分析との映像の違いが、肉眼でほとんどわからないレベルなので、高画質であったり時間に余裕がある場合には実施してもいいかと思います。

補間方法の設定を『遠近』『サブスペースワープ』に設定しているときに使用できます。
『ローリングシャッターリップル』はスタビライズしたローリングシャッターフッテージに含まれているリップルを自動的に削除する機能です。
この機能がそのままデフォルトで設定されている『自動リダクション』になります。
フッテージに大きなリップルが含まれている場合には『拡張リダクション』を設定するようにしてください。

映像のエッジ部分の切り抜きとスケール調整の兼ね合いを調整することでスタビライズを滑らかにすることができます。
値を小さくすると滑らかになりますが、その代わり画像のより多くの部分が表示されます。

フレーム設定で『スタビライズ、エッジを合成』を設定している場合に調整できます。
合成範囲の不足しているピクセルを補うために、必要な合成処理の前後時間範囲を制御することができます。

フレーム設定で『スタビライズ、エッジを合成』を設定している場合に調整できます。
合成されたピクセルと映像のフレームとの合わるエッジ部分のぼかし量を調整することで滑らかにすることができます。

フレーム設定で『スタビライズ、エッジを合成』を設定している場合に調整できます。
他のフレームと結合する前に、各フレームの左右上下のエッジをトリミングすることができます。

警告バナーの表示・非表示を切り替えることができます。
ワープスタビライズを適用してからフッテージを時間調整した場合に、最分析の必要があることを警告するバナーが表示されますが、そのまま再分析をしない場合に表示が邪魔なのでチェックを入れ非表示にしたりします。

以上、最後まで読んでいただきありがとうございました٩( ‘ω’ )و